【解決事例】大正時代に亡くなった曾祖父名義の土地を、100年越しに相続登記
- 2025.10.09
1. 状況
相談者は70代の男性で、被相続人の玄孫にあたる方でした。相談の内容は、大正10年に亡くなった曾祖父名義のままになっていた土地1筆について、相続登記を行いたいというものでした。
問題となったのは、被相続人の死亡から100年以上が経過しており、相続人が複数世代にわたっていたことです。戸籍をたどる必要がある関係者は20名以上にのぼり、代替わりを経た親族も多く、当初は相続人の所在や関係性を確認することさえ難しい状況でした。
そのような中で調査を重ねた結果、最終的に相続登記に関与する相続人は9名に絞られました。しかし、遠方に住んでいる方や親族関係が疎遠な方も多く、全員との連絡を取り、協議をまとめるのには相当な労力と時間を要しました。
2. 相続手続きの設計
まず、被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集し、法定相続人を洗い出しました。その後、関係者全員の戸籍を取り寄せ、相続関係説明図を作成しました。
相続人が確定した後は、9名の方と順次連絡を取り、相続の意思や希望を確認しながら、遺産分割協議書を作成しました。
協議が整ったあとは、相続登記のための必要書類をそろえ、法務局に登記申請を行いました。事前に法務局へ相談を行い、提出内容を確認しながら慎重に手続きを進めたことで、大きなトラブルなく登記完了に至りました。
3. 相続手続きを行うメリット
相続登記を行ったことで、長年放置されていた土地の法的な所有者が明確になりました。これにより、今後は土地の活用・売却・譲渡が可能になり、管理の責任も整理されました。
特に今回のように100年近く登記が行われていなかった土地の場合、相続人が多くなり、相続関係も複雑化してしまいます。早期に手続きを行ったことで、これ以上関係者が増えるのを防ぎ、後の世代への負担も軽減できました。
また、戸籍や親族関係の情報が整理されたことで、将来他の資産の相続が発生した際にもスムーズに対応できるという副次的なメリットも生まれました。
4. まとめ
この事例では、大正時代に亡くなった被相続人の登記もれ土地について、4世代後の玄孫が中心となり、複雑な相続関係を整理しながら無事に登記を完了させました。
時間はかかりましたが、専門家のサポートのもと、粘り強く戸籍を調査し、相続人との連絡・協議を重ねたことで、100年越しの相続登記を実現することができました。
この手続きにより、土地の法的な状態が整い、将来の相続や利用に向けた準備が整いました。関係者全員にとっても、大きな安心材料となった事例です。
メッセージ
相続登記を放置している土地は、年月とともに相続人が増え、手続きがますます複雑になります。たとえ古い登記もれであっても、適切な調査と手続きで対応することは可能です。
「古すぎてもう無理なのでは」と思わず、まずは専門家にご相談ください。早めに動くことで、将来のトラブルや家族への負担を大きく減らすことができます。今できることを、一歩ずつ確実に進めていくことが大切です。
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