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【解決事例】疎遠ないとことの相続手続き―司法書士が間に入り、祖母の不動産・預貯金の相続を解決した事例

2026.09.03

1.状況

相談者: 熊本市にお住まいの30代男性
相談内容: 祖母名義の田んぼや宅地、古い建物などの不動産についての相続登記と、預貯金の相続手続き

相談の背景

ご相談者様の祖母が亡くなられてから約2年間、相続手続きを行わないままになっていました。その後、本来相続人となるはずだったご相談者様のお母様も亡くなられたため、ご相談者様を含む兄弟4名が相続人となりました。

さらに、相続人の中には、ご相談者様のいとこにあたる相続人Aがおられました。しかし、相続人Aは以前、別の相続手続きの際に相続放棄をしており、「今後はもう関わりたくない」という意向を示されていました。

ご相談者様と相続人Aはもともと交流がほとんどなく、お互いの親もすでに亡くなっていることから、今後さらに疎遠になっていくことが予想されました。そのため、ご相談者様から直接連絡を取って相続手続きへの協力をお願いすることに、大きな心理的負担を感じておられました。

相続財産

熊本県内にある田んぼ、宅地

古い建物

預貯金

当事者

ご相談者様を含む兄弟4名

いとこにあたる相続人A

2.相続手続きの設計

まず、祖母が所有していた不動産や預貯金などについて調査し、相続手続きの対象となる財産を整理しました。

そのうえで、遠方に住んでいる相続人Aに対しては、ご相談者様が直接連絡するのではなく、当事務所が間に入って手紙で連絡を取りました。

相続人Aが以前「今後は関わりたくない」と話されていた事情にも十分配慮しながら、相続登記が義務化されていることや、このまま相続手続きを先延ばしにすると、さらに次の相続が発生して相続関係が複雑になる可能性があることなどを丁寧に説明しました。

一方的に協力を求めるのではなく、相続人Aのご意向やご要望についても確認し、その内容をご相談者様にお伝えしながら、双方が納得できる形で遺産分割協議を進めました。

3.相続手続きを行うメリット

今回の手続きで特に大きかったのは、普段交流のない相続人同士が直接やり取りする必要がなくなったことです。

当事務所が間に入り、それぞれの意向を確認しながら手続きを進めることで、ご相談者様の実務的・心理的な負担を軽減することができました。

また、相続人Aは「自分の情報がほかの相続人に伝わること」についても懸念されていました。その点についてもできる限り配慮しながら連絡や調整を行うことで、相続人Aにも手続きの趣旨をご理解いただき、最終的には遺産分割協議書などの必要書類への押印にご協力いただくことができました。

その後、相続人全員から遺産分割協議書への押印をいただき、法務局へ相続登記を申請しました。さらに、押印済みの遺産分割協議書等を利用して預貯金の解約手続きも進め、祖母の相続手続きを無事に完了することができました。

普段関わりのない親族同士で相続手続きを行う場合、当事者だけで話を進めようとすると、連絡を取ること自体が負担になったり、ちょっとした認識の違いから話が進まなくなったりすることがあります。

司法書士などの専門家が間に入り、それぞれの意向を確認しながら手続きを整理することで、不要な対立を避け、いわゆる「争続」になることを防ぎながら手続きを進められる場合があります。

4.まとめ

今回の事例では、祖母が亡くなった後に相続手続きを行わないままお母様も亡くなられたことで、相続関係が一段階複雑になっていました。

さらに、相続人の中には普段ほとんど交流がなく、相続への関与に消極的な方もいらっしゃったため、ご相談者様だけで手続きを進めることは難しい状況でした。

そこで当事務所が間に入り、相続財産の調査から相続人への連絡、意向の確認、遺産分割協議書の作成、相続登記、預貯金の相続手続きまでを順番に進めました。

相続人それぞれの事情や考え方に配慮しながら調整を行った結果、相続人Aからも手続きへのご協力をいただき、祖母名義の不動産と預貯金について無事に相続手続きを終えることができました。

専門家からのメッセージ

相続手続きを長期間そのままにしていると、本来の相続人が亡くなることで、その子どもなどが新たな相続人となり、時間の経過とともに相続関係が複雑になっていくことがあります。

相続人の人数が増えれば、遺産分割協議に参加する方も増えるため、連絡先の確認や意向の調整、必要書類の収集などにも時間がかかるようになります。

特に、普段交流のない親族や遠方に住んでいる相続人がいる場合、「連絡しづらい」「協力してもらえるか分からない」という理由から、手続きを先延ばしにしてしまうことも少なくありません。

そのような場合でも、専門家が間に入ることで、それぞれの事情に配慮しながら相続手続きを進められる場合があります。

相続登記は義務化されていますので、相続が発生した場合にはそのままにせず、できるだけ早い段階で手続きを進めることをおすすめします。

当事務所では相続手続きを丸ごとサポート

当事務所では不動産の名義変更のみならず、預金や株の相続手続きなど、相続に関する手続きは丸ごとサポートさせていただきます。

相続税がかかる場合も提携の税理士をお繋ぎいたします。

相続税申告に必要な書類と、相続手続きに必要な書類が重複する場合は、当事務所から税理士にお渡しいたしますので、手続きを楽に費用も抑えて依頼することができます。

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この記事を担当の執筆者
サンセントラル司法書士法人 代表 中山 学史
保有資格司法書士
専門分野相続、信託
経歴明治大学法学部卒業。平成24年司法書士試験合格。司法書士事務所勤務を経て、平成25年司法書士事務所開設。遺言書の作成や相続問題に精通した弁護士、税理士などの専門家とネットワークを構築し、不動産相続案件を専門に活動している。  最近は民事信託を活用した相続対策を行っている。 「身内の相続で揉めない悔やまない50の処方箋」(中央経済社)を共同で執筆。
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